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SOTO8インチステンレスダッチオーブン長期使用レビュー

2017/9/7

 我が家のダッチオーブンについて、それぞれ詳しく書いてみようと思います。第一弾は最初に買ったダッチオーブンSOTOの8インチステンレスダッチオーブンです。 実を言いますと我が家の製品は現行のものではなく「G-ステンレスダッチオーブン8インチ STG-64」という製品で、SOTOがG'zと言うブランドを展開していたころの製品です。現在のSOTOの8インチステンレスダッチオーブンの型番はST-908となっています。2008年9月に購入したので、ほぼ丸9年間使った感想です。

SOTOステンレスダッチオーブン8インチ


G-ステンレスダッチオーブン8インチ STG-64

本体サイズ:幅31×奥行22.6×高さ12.5cm
重量:3.5kg
材質:ステンレス(底網:ステンレス)
原産国:日本
満水容量:2.6L
サイズ:内径20.6×深さ9.0cm
付属品:底網


 8インチと小型のダッチオーブンですが、ディープタイプなのでロッジの普通のダッチオーブンなどが2リットルほどの容量ですので、少し容量が多いです。ちなみにユニフレームの8インチスーパーディープは2.9リットルです。画像のように持ち手が付いていますので、その分かさばります。材質はステンレスとしか書かれていませんが、磁石が引っ付くのでニッケルが入っていないと思われます。所謂18-8ステンレスではありませんので、ちょっと錆びやすくなります。安価なステンレスですが、熱による変形が起きにくく、鍋によく使われているステンレスです。

 付属品の底網は、蓋置きや、鍋敷き代わりにもなるので、ダッチオーブンアクセサリーを何も持っていない初期の段階にかなり活躍しました。

 G'zブランドの初期の製品では、蓋と本体がぴったり過ぎて、蓋が取れなくなるトラブルがあったようです。我が家では、今のところそのようなトラブルは経験していません。

SOTO純正の収納ケース


ST-908CS
ST-908CS

 収納ケースは現行製品のST-908CS を持っています。当初は収納ケースなしで使っていましたが、キャンプに持っていくにはやはり収納ケースが必要だと思います。この収納ケースは開封したときぺしゃんこで、本当にダッチオーブンが入るのかどうか心配になったほどです。タイトな作りはロッジのダッチオーブントートの余裕のある作りと正反対のコンセプトです。クッションもよく、安心して持ち運びができます。蓋の裏には小物を収納できるポケットが付いています。


リッドリフター


SOTO8インチステンレスダッチオーブン長期使用レビュー




 リッドリフターは家庭で使うだけなら必要ありません。アウトドアで、上に炭などを乗せる使い方をするなら必要です。庭でフランスパンを焼くときに購入しました。SOTOの製品を買っても良かったのですが、残念ながら8インチの場合、収納ケースにリッドリフターを収納できないみたいだし、特殊な形なので、他のメーカーのダッチオーブンに使えないこと、そして一番はお値段が決め手で、500円程度でキャプテンスタッグのものを購入。作りは値段なりですが、問題なく使えています。画像左上のように、残念ながらロッジのA5は使えません。A5DLLなら使えます。

ワイドマジックリンでピカピカ


SOTO 8インチステンレスダッチオーブン

 汚れが目立ってきたら、ワイドマジックリンでつけ置き洗いをすればかなりピカピカになりますが、その場合は金属臭は感じません。上の画像は2016年にワイドマジックリンできれいにしたときのものです。

実際に使ってみると


購入直後は金属集に悩まされました


 説明書にはすぐに使えると書かれていましたが、開封したら金属臭がひどくて参りました。定番の野菜炒めはもちろん、酢と塩を入れて煮たりしましたが、食洗機が案外効果的だったりしました。初期の臭いに関してはロッジの鋳物のダッチオーブンのほうがましという印象です。とは言うものの、数回使えば気にならなくなりました。いま思えば、最初にクズ野菜を多目の油で炒めたり、オーブンで焼いたりしてから、数日置いておき、その後料理に使えば簡単だったのだと思います。

充分な予熱が必要


SOTO8インチステンレスダッチオーブン長期使用レビュー

 錆びないのはとても便利です。ただ、ステンレスは断熱性が高いので、鋳物のダッチオーブンを前提にしたレシピをそのまま作ると生焼けになったり、焦げ目が付かなかったりします。充分に予熱をしてから調理してください。充分に予熱をしてから油を引いて料理すれば、こびりつくこともありません。上の画像はキャンプ場でシチューの野菜を炒めているところですが、まるでテフロンコーティングをしているかのごとく、気持ちよく炒めることが出来ました。慣れてくれば普通のダッチオーブンと同じような感じで料理ができるようになります。

予熱の目安


 充分な予熱といっても、良くわからないと思いますので、目安を書いておきますと、水滴を落として玉状にコロコロと水滴が転がると180度と言われています。油を入れて煙が出たら、温度が高すぎです。その場合は火を消し、油をペーパータオルで火傷をしないように注意して拭き取り、再度油を入れて調理してください。そのままだと油臭い料理になる場合があります。ちなみにこの状態のほうがこびりつきは少ないです。それを応用したのが油返しという手法で、鉄のフライパンや中華鍋を使うときに、高温になった鍋に多目の油を入れて温度を下げ、鍋全体の温度を均一にします。その後、油を油壺に戻してから調理します。ダッチオーブンでも応用できますが、重くて深いダッチオーブンだと油を戻すのがちょっと危険です。

フランスパンだって焼けます


SOTO8インチステンレスダッチオーブン長期使用レビュー
SOTO8インチステンレスダッチオーブン長期使用レビュー

 そんな性質なので、オーブン的な使い方はちょっと苦手ですが、きちんと予熱をすれば画像のように高温で焼くフランスパンを焼くことも出来ます。ただ、熱が逃げないので、突然焦げ目が付くことがあります。炭を蓋の上に置くときは、蓋の周りに同心円状に置くだけにして、中央部分におかないほうが安心です。

高温調理の可能性


 普通のダッチオーブンが料理をしても錆びないのは、表面に油が黒く樹脂状になって固着しているからです。しかしながらこの樹脂の蒸発温度は高くて270度くらい。ダッチオーブン全体を300度以上にするとどんどん煙が出て油が蒸発して行き、コーティングがはがれます。外側はもちろん内側も煙だらけになり、樹脂状になった油で燻された料理を食べることになります ^^;; その点ステンレスならそのような高温になっても表面が割りとクリーンなので、高温で調理が出来ると思われます。ただ、高温にするのが大変だし、料理として考えられるのはピザくらいかな?

保温力は本当に高いです


SOTO8インチステンレスダッチオーブン長期使用レビュー

 この煮込みラーメンを作った日は17:30ごろ11度、21時ごろ8.5度でした。テント内で火を使いたくないので、屋外で4人分の煮込みラーメンを作り、テント内で加熱しないで頂いたのですが、最後のスープまで温かく頂くことが出来ました。

炊飯に向いています


SOTO8インチステンレスダッチオーブン長期使用レビュー

 炊飯に必要なのは20分程度90度以上で加熱することなのですが、これは加熱時間(普通10分から15分)以外に蒸らし時間の間も高温をキープしないと実現できません。ステンレスは真空断熱水筒などに使われているくらい熱抵抗が高く、熱を逃がしませんので、風などで熱を奪われることが多いアウトドアでの炊飯に向いています。また炊飯では、沸騰するまで8分から10分の時間を掛けると甘みが出るのですが、アウトドアで弱火が苦手なコンロで加熱する場合でもステンレスダッチオーブンの性質が有利に働くことが多いです。

酢やワイン、トマトなどを使った料理でも平気


SOTO8インチステンレスダッチオーブン長期使用レビュー

 画像はスペアリブとりんごの煮込みです。すっぱいりんごと白ワインを使い、オーブンで1時間ほど過熱する料理ですが、ステンレスなので何も気にする必要が無いです。作った後保管することも出来ます。

シチューやご飯を翌日まで保管できます


 錆びにくいので、キャンプ場で多めに作った料理を翌日まで保管できます。ただ、保温力が高いので、冷えるのに時間が掛かるので、食中毒に気をつけてください。また、8インチだとそれほどの容量が無いので、そこまで実用的じゃなかったりします。頑固な焦げ付きが出来た場合でも、お湯を入れて一晩置けばきれいに取れます。頑固なおこげを直射日光に数日当てるという荒業も、錆びないステンレスダッチオーブンならではの技です。

家庭でも使いやすい。IHと相性が良い


 非力な女性でも何とか持てる重さだし、使った後の手入れが普通の鍋と変わらない点、足が無いので普通のコンロやIHで使えるので家庭で使用するときに便利です。つまみが金属なので、オーブンに放り込んでも何の心配もありません。また、IHとは相性がかなり良いと思います。熱が伝わりにくいのがステンレスダッチオーブンの欠点ですが、IHの場合熱を伝えるのではなく、鍋の底が直接発熱するので、まるで魔法瓶の中で調理するような感じになります。そんなわけでIHと相性が良いのですが、家でIHで使うときとアウトドアで火で加熱する場合との熱の伝わり方の差が激しくなるので、注意が必要です。我が家の古いIHの場合自動炊飯はギリギリ動作しますが、まじめに手動で炊くよりは美味しくない感じ。揚げ物モードはエラーが出ます。

注意点


 8インチなので、容量が少なくメイン料理を作るにはちょっと物足りない場合があります。我が家の夫婦と女の子の幼児という三人家族でも、カレーやおでんなどを作るには小さいと感じます。

 反射するからなのか? 私が持っている輻射温度計が使えないのがちょっと困ります。10度くらい気温があるのに、氷点下の表示になったり、180度を表示したので油を入れると盛大に煙が出て250度くらいの温度だった事があります ^^;; 現在は輻射温度計には頼らないようにしています。

 これはステンレスダッチオーブンに限りませんが、蓋との噛み合わせが浅いのでトングやお玉をはさんで移動すると蓋を落とすことがあります。蓋をきちんと閉じるか、本体と蓋を別々に持つことをお勧めします。実は、私もこれで一度蓋を落としました ^^;;

 普通のダッチオーブンは蓋で調理が出来ますが、ステンレスダッチオーブンの蓋は平らですので料理には向いていないように感じます。反対に平らなので、ベーコンプレスやアイロンチキンのアイロン代わりに使えます。

ステンレスダッチオーブンに向いている人いない人。



 以上のような特性を持っているので、ステンレスダッチオーブンは、キャンプで煮物、汁物を作ることが多い人に向いている気がします。特に家でIHコンロを使っている人にはお勧めです。また、2台目のダッチオーブンとして炊飯や煮物、汁物をメインに使うのも良いかもしれません。「それならアルミのコッフェルでも良いのではないか」と思われる方もいると思いますが、ダッチオーブンの最大のメリットは、焚き火や炭火で安心して直接加熱することが出来ることだと思っています。寒い時期に、テント内で食事はしたいけど、テント内で火を使うのは嫌だと感じる人にも良いと思います。

 反対に向いていないのは、家でオーブン料理をよく作っていて、家のコンロはガスコンロ。アウトドアでもオーブン料理を作りたいと思っている人の1台目のダッチオーブンとしてはちょっと面白くないかもしれません。

 以上の記事はあくまでも8インチステンレスダッチオーブンを使った感想を元にしたものなので、10インチや12インチのステンレスダッチオーブンをお持ちの方だと違う感想をお持ちかもしれません。特に断熱性能は大きくなるほど落ちると思うので、普通のダッチオーブンに性質が近づくのではないかと考えています。


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コメント
いやー!今回の記事も非常に参考になります。

ダッチの余裕のある収納ケースって
結構使えますよねぇー!
我が家もユニの収納ケース使ってますが
10インチダッチの他に28cmのフライパンや
他小物も収納できるので大活躍です。

レフアレフア
2017年09月08日 07:25
レフアさんこんにちは。

そうなんです。ロッジならたくさん入るのですが、
SOTOのものは、スキレットを追加で入れるなんて
絶対不可能です。持ち手の部分がはみ出している
ので楕円形だし結構邪魔です。でも、上に思い切り
荷物を乗せることが出来るのはステンレスのメリット
ですね。

べえべえ
2017年09月09日 00:45

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